塾の仕事は面白い。ステップにいけば自分の子どもがたくさんいるんです。

─ステップってどういう塾ですか?
昭和50年に小田急線沿いの藤沢市長後でスタートし、現在、神奈川県の湘南・横浜地区を中心に、中学部123スクール、高校部14校。約25,000名の生徒が通っています。正社員は教師やチューター、本部のスタッフ等が合わせて758名(平成29年4月末現在)。平成7年に株式を店頭公開し、平成24年に東証一部に上場しました。
─塾の仕事はおもしろいですか?
ハマりますね。私の場合、自分の子どもたちは三人とも巣立ってしまいましたが、ステップにいけば子どもたちがたくさんいる。距離が近くて、一人ひとりの個性や成長の過程がすぐそばでよく見える。そして、その成長の過程に私たちも参加できる…。彼らが未来に向けて歩いていくための橋渡しができる。それが塾の仕事のおもしろさだと思います。
─ステップが特に力をいれているのは?
塾の魅力は先生たち一人ひとりの魅力の集積だと思います。システムや教材も大切ですが、それを使いこなせる教師がいて、初めて生きてくる。たとえ校舎がボロで教材は手書きであっても、イキイキと授業をし、子どもと熱く接する先生がいれば、その塾は子どもたちにとって十分魅力的ですよね。
先生の魅力という場合、二つあると思うんです。一つは授業の魅力。「よくわかる」「なるほど」と、納得できる、「あ、そうなんだ」と世界が広がる、そんな授業の魅力ですね。
もう一つはキャラクターの魅力。20代であっても30代、40代であっても、ある意味「かっこいいな」と思わせるようなキャラクターとしての魅力、人生の先輩としての魅力。
一つひとつのスクールが、そんな魅力的な先生たちによって構成されれば、無敵の競争力を持てるんではないでしょうか。そういう意味では学習塾というのは究極の人材産業といえると思います。

授業の魅力とキャラクターの魅力。こんな先生達なら最高の競争力になる。

─人材育成では、どんなところに力をいれていますか?
教師は「授業のプロ」という意味では、代表的な専門職・技術職。別の言葉で言えば「教える職人」だと思います。ですから20代の若いうちに徹底的に技術を身につけることが大切。電話営業やビラ配り等に使う時間があったら、その分もっともっと勉強したほうがいい。授業内容の面でも、生徒とのコミュニケーションというか、共感性を磨くという面でも時間がいくらあっても足りないくらいです。
共感性ということで言うならば、ステップでは特に生徒に対する水平な目線ということを大切にしています。自分たちにもかつて中学生時代、高校生時代があり、自分なりの夢や悩みがあり、そしてそれは今の自分の中にも脈々と引き継がれているわけです。それらを過去のこととはしないで、今の自分の中で反芻し、かみしめながら、子どもたちの感受性と正面から向かいあっていければと考えています。
─「ネットワークで支援された寺子屋の連合」とパンフレットにありましたがどういう意味ですか?
子どもたちとのふれあい、ということで言うと、塾の良さは「小さな塾」の中にあると思っています。トットちゃん*が行っていた学校などはまさにそうですよね。ステップの一つひとつのスクールはいってみればこの「小さな塾」。それが孤立したり、閉鎖的になったりしないで、各スクールが連合していろんなパーソナリティ、キャラクターが併存しながら、ぶつかったり学びあったりする広い宇宙にしていく。それを教材研究部門やコンピュータ部門、企画なり編集のスタッフなどが応援していく。それを「ネットワークで支援された寺子屋の連合」と表現しているわけです。
その場合、ポイントになるのがそれぞれのスクールが独立性と連合性を両方持っていて、責任ある運営主体だということです。つまり、各スクールが本部の指示通りにハンドルを動かすだけではなく、自分たちで判断するドライバーでありたい。

未来に向けての橋渡しとして役に立ってあげられる。それが一番の良さじゃないかな。

─ステップに入社すると何かいいことがありますか?
10代の生徒たちに囲まれて仕事をするので、40代、50代になっても若々しくいることができます。もう一つ、スクールの独立性が高いので、室長を中心にマネージメント能力が磨かれると思います。これも大きな財産になりますよね。
─神奈川県以外には展開しないんですか?
神奈川県は気候も温暖だし、海もあって暮らしやすいですよ。公立中学校の一学年の生徒数も約七万人と東京都に次ぐ人数です。この神奈川にステップの中・高校部のネットワークを創りあげる。これが当面の目標です。中学部で160スクール、高校部で20校、トータルで180スクール前後にはなりますから、これから10年はかかる仕事、他府県への展開は考えていません。
─中学部と高校部の採用面での違いは?
スタンスとしては中学生部門も高校生部門も変わりません。ただし、中学生部門は学生時代に勉強よりもサークルやアルバイトに打ち込んでいたという学生の方も積極的に採用しますが、高校生部門は、高3生の比重が高く、大学入試問題の質問とかも日常的に持ってきますから、学生時代にある程度、専門的に勉強をしていた方か、指導経験のある方を中心に採用しています。中学部で何年か教えて、高校部に移る方もいます。
─話はかわりますが、塾を始めたきっかけはなんですか?
偶然ですね。学生時代に家庭教師のアルバイトをしていて、だんだんハマって、気がついたら、ということです。たぶん仕事との相性がよかったんでしょう。
─代表の夢ってありますか?
ステップを日本で最高水準の指導技術を共有する塾として発展させることです。
初めは苦労が多い仕事ですが、やればやるほど楽しくなっていく。生徒が成長していくのがよく見える。そこに自分も参加している。毎日が変化していくので飽きない。授業料をいただいた上に「先生、ありがとう」って感謝までしてもらえる。卒業した生徒が校舎に遊びに来たり、電車の中でばったり会ったり。昔の生徒のお子さんを教えるのも楽しい。そして、苦労しながら自分も成長できる。ステップはそんな仕事が好きな人たちが集まり、経験を積みながら成長することを目指している会社です。学習塾という分野で最高の仕事をしたいという熱い人に全国から集まってほしいですね。
※トットちゃん…「窓ぎわのトットちゃん」黒柳徹子著。